ドイツ南部・バイエルン州に位置するバンベルク(Bamberg)は、中世の街並みがそのまま残る美しい町。
実は、ドイツ人観光客には非常に人気があるものの、日本ではまだあまり知られていない、まさに”穴場”の観光地なのです。
この記事で分かることは、バンベルクの…
- 見どころ
- 名物ビールなどのグルメ
- 観光モデルコース
- ホテルや現地ツアー
Contents
- 1 バンベルクはどんな街?
- 2 バンベルクの見どころ&おすすめモデルコース
- 2.1 駅から旧市街へ
- 2.2 1. 旧市庁舎(Altes Rathaus)
- 2.3 2. 上部教区教会(Our Lady’s Parish Church)【1日コース】
- 2.4 3. バンベルク大聖堂(Bamberger Dom)
- 2.5 新宮殿とローズガーデン
- 2.6 旧宮殿 (Alte Hofhaltung)
- 2.7 ミヒャエルスベルク修道院(Kloster Michaelsberg)【1日コース】
- 2.8 6. 旧市街でランチ&ビール休憩
- 2.9 7. 小ベニス(Klein Venedig)【1日コース】
- 2.10 駅から帰路へ
- 2.11 足を伸ばして、アルテンブルク城
- 2.12 このモデルコースのポイント
- 3 バンベルクの名物ビールとパン
- 4 バンベルクへのアクセス|おすすめの行き方比較
- 5 バンベルク旧市街のおすすめホテル3選
- 6 まとめ
バンベルクはどんな街?

バンベルクの旧市街に入れば、そこは、まるでおとぎ話の世界。
石畳の小道、カラフルな木組みの家々、坂道の向こうに見える塔や教会。
どこを切り取っても絵になるほど美しくて、ただ歩いているだけなのに、ワクワクが止まりません。
実はこの旧市街、街の一部や特定の建築物ではなく、旧市街全体が世界遺産に登録されているんです。これはドイツ国内でも珍しく、歴史的建造物や町並みが非常に良好な状態で残されていることの証でもあります。
観光地としてまだまだ穴場なのに、街全体が世界遺産という贅沢な街。
次のドイツ旅行はバンベルクに決まり!?
バンベルクの見どころ&おすすめモデルコース
バンベルクの旧市街は、まるごと世界遺産に登録されている貴重な町。戦災を免れたことで中世の街並みがそのまま残っており、歩くだけでも感動ものの美しさです。
ここでは、初めてのバンベルク観光にぴったりな徒歩で巡れるモデルコースをご紹介します。
紹介する順番にまわれば、そのまま半日〜1日で楽しめるプランになっています!
駅から旧市街へ

バンベルク中央駅から旧市街の入り口までは1kmほど。旧市街の見どころが集中する旧市庁舎周辺までは、駅から1.5kmほどあります。
バスで楽ちんに行くこともできますが、ぜひ一度は歩いてほしい!
バンベルクの街は旧市街以外にも古い建物が残されているので、駅からの道中も絶対にワクワクしながら歩けるんです。
道端には季節のフルーツや、パンを売るテントが出ているので、のぞくのも楽しい!
1. 旧市庁舎(Altes Rathaus)
レグニッツ川の中州に建ち、橋と一体になった旧市庁舎は、バンベルクを象徴する風景。
外壁のフレスコ画も美しく、最初のフォトスポットにぴったりです。


橋の上からの眺めが最高です。
特に、旧市庁舎の北側、ウンターレ橋からは小ベニスと呼ばれる川沿いの地区が見えます。
小さな家々が川の間際に寄り添いあって立つ姿は、筆者的に「ベネチア?似てるかなぁ?」と思うところですが、かわいいので、ヨシ。



これぞ、バンベルク!というこの景色から、観光スタートです。
旧市街の芸術的な壁は、一部が3D。
天使の足だけにょっきり出ているのは、ちょっとシュールで面白い。
- ルートヴィヒ・コレクション(Ludwig Collection)
旧市庁舎の中は陶磁器博物館になっています。
18世紀から19世紀初頭のヨーロッパ陶磁器(マイセン、セーヴル、ストラスブールなど)を見学できます。
バンベルクカードがお得?!
数あるバンベルクの博物館や美術館を巡りたいなら、入場料と市内のバス料金が含まれるバンベルクカードの利用がお得。
2. 上部教区教会(Our Lady’s Parish Church)
【1日コース】

1日コースなら訪れたい教会。
旧市庁舎から坂を上がると現れる、ゴシック様式の教会です。外観の端正さも素敵ですが、内部の繊細な装飾が圧巻の一言。
旧市庁舎から教会までの道のりは、観光客があまり多くなく、静かな街を歩けます。


ユーデン通り(Judenstraße)が最高に趣深くて、ステキでした!
3. バンベルク大聖堂(Bamberger Dom)
4本の塔が印象的な大聖堂。ロマネスク様式を中心にゴシックやバロックの要素も取り入れた建築で、神聖ローマ皇帝ハインリヒ2世と皇妃の墓所もあります。

11世紀に建てられた歴史あるカトリックの大聖堂。ロマネスク様式とゴシック様式が融合した重厚な建築美は見応えがあります。
神聖ローマ皇帝ハインリヒ2世の墓も。


オルガンコンサート
5月~10月の毎週土曜日、12時から(入場料無料)
新宮殿とローズガーデン

大聖堂の隣にあるバロック様式の宮殿。
優美で壮麗な外観はヨーロッパの宮殿らしい趣です。
宮殿の裏手にある、ローズガーデンからは、旧市街を一望できる絶景が広がります。
ガーデンには、無料で入ることができます。
- 州立ギャラリー(New Residence and State Gallery)
旧宮殿の内部はギャラリーになっていて、バロック様式の部屋や、15~18世紀のドイツおよびバイエルンの絵画が展示されています。 - バンベルク州立図書館(Bamberg State Library)
貴重な手稿や書物、地図などを収蔵。定期的に特別展も開催されています。

旧宮殿 (Alte Hofhaltung)
宮殿の向かい、大聖堂の隣にあるのが、かつての司教の居城。旧宮殿。
中庭は木組みの建物に囲まれ、中世の雰囲気が色濃く残っています。
ドイツではよく見る木組みの家ですが、ここまで横に長く連なった、大きな建物は珍しいです。
現在は歴史博物館が入っています。

ミヒャエルスベルク修道院(Kloster Michaelsberg)
【1日コース】

少し丘を登ると、バンベルクの町を一望できるミヒャエルスベルク修道院にたどり着きます。
ここは、元ベネディクト会修道院。
教会、庭園、醸造所があり、バンベルクの街を一望できる絶好のロケーションです。
現在一部が修復中ですが、周辺の眺望や庭園の雰囲気は十分に楽しめます。

6. 旧市街でランチ&ビール休憩
旧市街へおりましょう。
バンベルクの町の中心部には、バンベルク名物の「燻製ビール(Rauchbier)」を提供する老舗ブルワリーが点在。
昼食には地元パン屋で買える「バンベルガー・ホーンヒェン(クロワッサン風のパン)」もおすすめ。
7. 小ベニス(Klein Venedig)【1日コース】

旧市庁舎の橋から眺めた小ベニス地区ですが、時間があるなら、歩いてみましょう。
川沿いに並ぶ木組みの家々は、バンベルクの中でも最高に絵になるスポット。
クルーズ船や散歩でのんびり楽しむのも◎。
駅から帰路へ

後ろ髪を引かれながら、バンベルク中央駅から帰路につきます。
お疲れさまでした。
足を伸ばして、アルテンブルク城
バンベルクの旧市街から見える背後の丘の上に、立派なお城があります。
時間がある方はここまで足を伸ばしてみませんか?
アルテンブルク城からは新宮殿や修道院からよりも美しい眺望が楽しめます。
バスに乗れば、旧市街から30分ほどで到着できます。

このモデルコースのポイント
- 半日でもしっかり楽しめるコンパクトな構成
- 時間があれば、ミヒャエルスベルク修道院や小ベニスを追加して1日満喫プランに
- フォトスポット、歴史、グルメとバランスの取れたコースです
歩いてまわれる距離に観光名所がギュッと詰まっているのが、バンベルクの魅力。
急がず、街の空気を楽しみながら巡るのがおすすめです。
バンベルクの名物ビールとパン

バンベルクといえば、何といってもビールの町。
中でも有名なのが”ラオホビール(Rauchbier)”と呼ばれる燻製ビール。ほのかにベーコンのような香りがあり、クセになる味わいらしいです。(筆者はクセのあるビールは苦手なので、未体験です。ごめんなさい)
地元の老舗ブルワリー「シュレンケルラ(Schlenkerla)」では、伝統の方法で作られたラオホビールが楽しめます。
夏に訪れた際には、ひっきりなしにお客さんが入っていくし、店先で飲んでいる人たちもたくさんいました!
ぜひ、その輪に混じって楽しんできて!
日本でも買えるみたいです!
ホルンヒェン(パン)
バンベルクにはクロワッサンに似た食感の”ホルンヒェン(Hörnchen)”というパンもあります。
街歩き中のおやつにいかが?
ぜひぜひ、地元のベーカリーで焼きたてを味わってみてください!

シンプルでバターの濃い、しっとりクロワッサンという印象でした。
美味しかったですよ。
フランスのパリパリクロワッサンとはまた違った良さがありました。
バンベルクへのアクセス|おすすめの行き方比較
バンベルクは、ドイツ各地から鉄道でアクセス可能です。以下に主要都市からの行き方をまとめました。

フランクフルトからバンベルクへ
所要時間:約2時間半〜3時間/乗り換えありまたは直通
- おすすめ(早くて快適)/乗り換えあり(所要:約2時間20分)
フランクフルトからICEでヴュルツブルクまで → REまたはRBでバンベルクへ - 節約派におすすめ(安い直通列車)/(所要:約3時間2分)
RE(フランクフルト中央駅)→ バンベルク
料金:お手頃
乗り換えなしでのんびり移動できます。
ヴュルツブルクからバンベルクへ
所要時間:約53分〜1時間8分/直通
- RE(快速列車):約53分
- RB(普通列車):約1時間8分
どちらもバンベルク行きの直通列車があるため便利です。REの方が早くて快適。
ニュルンベルクからバンベルクへ
所要時間:約40分〜1時間/直通あり
- ICE(特急):約40分(速くて快適)
- RE(快速):約40〜50分
- S1(Sバーン):約1時間(本数が多くて便利)
旅のスタイルに合わせて選べます。料金重視ならS1、時短ならICEやREがおすすめ。
ミュンヘンからバンベルクへ
所要時間:約2時間前後/乗り換えありまたは直通
- 乗り換え1回で行く方法(例)
ミュンヘンからICEでヴュルツブルクまで → REまたはRBでバンベルクへ - 一部ICE直通列車あり(時間帯により変動)
バンベルクへの鉄道移動には、ドイツ鉄道(DB)公式サイトや、日本語対応の海外鉄道予約サイトを利用するのが便利です。
事前に予約しておくことで、座席指定もできて安心です。
✅ ドイツ鉄道公式サイト(英語/ドイツ語)
👉 DB公式サイトで検索・予約する
✅ 日本語で簡単に予約できるサイト
👉 Omio:ヨーロパ交通予約サイトで検索・予約する

バンベルク旧市街のおすすめホテル3選
中世の街で素敵な夜を過ごしてみませんか?
おすすめの旧市街のホテルを3つ紹介します!
Nepomuk|中州に建つ絶景ホテル
旧市庁舎のすぐ近く。バンベルクらしい景色を満喫したい方におすすめ。
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Boutique Hotel Little Venezia|旧市街でお手頃価格
旧市街の真ん中でロケーション抜群。歴史ある建物も魅力。
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Altstadthotel Messerschmitt|ちょっと贅沢に
旧市街の端でゆったり優雅なホテルステイ。手頃価格だけど、贅沢なステイができますよ。
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まとめ

バンベルクの魅力、少しでも伝わったでしょうか?
戦火を逃れた奇跡の町・バンベルクには、中世の絵本の世界に迷い込んだかのような風景が広がっています。観光客でにぎわう旧市街の中心部はもちろん、街の隅々まで美しい街並みが続き、歩いているだけで心が躍ります。
世界遺産に登録された旧市街、ここでしか味わえない名物のビールやパン、そしてドイツらしい素朴で温かな雰囲気。そんな魅力にあふれながらも、日本ではまだあまり知られていない、まさに“隠れた名所”です。
次のドイツ旅行では、ぜひこの愛すべき街・バンベルクを訪れてみてください。
きっとその美しさに、あなたも心を奪われるはずです。