いつから建っているのか分からないくらい古い古い木組みの家や、絵本の挿絵かのようなとんがり屋根の市庁舎。
石畳の細い道を歩けば、そこはもう中世。まるでおとぎの国。
ドイツの中世から続く歴史的な町並みが今も保存されている町、アルスフェルトをご存知ですか?
決して大きくはない町なのですが、特徴的な市庁舎を中心に木組みの家々が残るアルスフェルトを堪能してきたので、紹介させてください。
Contents
アルスフェルトってどんな町?
細く入り組んだ旧市街に古い木組みの家々が建ち並んでいます。
観光地化されていないので、現地の人々の生活が息づく静かな田舎町。
ドイツ人の観光客もあまり多くありませんでした。
まさに、中世ドイツにタイムスリップしたかのような体験ができますよ!
とんがり屋根が可愛い旧市庁舎がランドマーク。
本当に小さな小さな町ですが、古い家々が町ごと保存されているので、旧市街のどこを歩いても、どこを見てもまるで御伽話の国に迷い込んだみたい。
町を散策するには2時間もあれば十分。
広場のカフェでのんびりする時間を入れても、3時間あれば満喫できるでしょう。
メルヘンの町を自認しているアルスフェルト。
木組みの家々の中には壁に絵が描かれているものが多いです。
そのおかげか、ほかのどのドイツの田舎町よりもおとぎの国感が強い!
こちらは靴屋さんの壁。
緑の骨組みだけでも十分にかわいいのに、イラストで追い打ちをかけるスタイル~。
古い家々は傾いているのもあれば、どうにかこうにか建っている状態のものも。
左の家のつっかえ棒での補強がすごい。
これでも廃墟じゃないんですから、ドイツの古い町並みを大事にしようという精神は見習いたいところです。
町が形成されたのは8~9世紀のカロリング朝の時代と言われています。
13世紀には都市の地位を獲得。繁栄を享受しました。
16世紀に建てられた旧市庁舎やワインハウスをはじめとする木組み造りの建物は現在もマルクト広場に残っています。
その後の三十年戦争がもたらしたさまざまな困難を乗り越えた町は、旧市街に往時を伝えるたくさんの家々を残しています。
アルスフェルトへの行き方は?
アルスフェルトへ行くなら、フランクフルトを活動拠点にするのが便利。
フランクフルトからアルスフェルトまでは鉄道での乗り換えか、鉄道からバスへの乗り継ぎが必要です。
少しお出かけ難易度は高め。
いずれの方法もあまり本数が多くないので、利用する時間によって最適解が異なります。
アルスフェルトまで鉄道だけで行く方法
フランクフルトから行くと、行き方が2通りあります。
どちらのルートでも乗り継ぎ時間を含めて約2時間〜2時間20分程度で到着できます。
フルダ経由
フルダ(Fulda)でギーセン(Gießen)方面行きの列車に乗り換える。
フランクフルト中央駅からフルダ方面(Fulda)へ行くICEやIC(高速鉄道)、REや(快速列車)に乗って、フルダ(Fulda)で下車してください。
フルダで気動車に乗り換えます。
ギーセン(Gießen)方面、ミュッケ(Mücke)やリンブルク(Limburg)行きに乗車して、アルスフェルトで下車。
途中のフルダという街は宮殿や大聖堂が有名。
乗継を利用して立ち寄ってみるのもおすすめです。
ゲーセン経由
ゲーセン(Gießen)でフルダ(Fulda)行きの列車に乗り換える。
フランクフルト中央駅からマールブルク(Marburg)方面へ行くICEやRE、RBに乗って、ゲーセン(Gießen)で下車してください。
ここで気動車に乗り換えます。
フルダ(Fulda)行きに乗車して、アルスフェルトで下車。
閑話:ギーセン駅舎
乗り換え駅のギーセン駅は駅舎がすっごくかっこいいので、時間があれば少し駅の外に出てみてください。
アルスフェルトまで鉄道とバスを乗り継ぐ方法
マールブルク(Marburg)またはスタットアレンドルフ(Stadtallendorf)でアルスフェルト行きのバスに乗り換える。
マールブルクからアルスフェルトまでのバス(X35番)が出ていますので、それに乗り換えます。
そのバスはマールブルク駅の先、スタットアレンドルフ(Stadtallendorf)駅でも鉄道から乗り換えができるので、便利な方で乗り換えてくださいね。
所要時間は約2時間半。
アルスフェルトを楽しむ
小さな町なので、散策は2時間ほどで充分でした。
ミュージアム(Stadtmuseum)に隣接する観光案内所で英語のリーフレットをもらったら、散策開始です。
リーフレットに散策のモデルコースが載っているので、それに従って周れば間違いなし!
(リーフレットはこちらから)
町の中を散歩するのが楽しい町なので、晴れの日がおススメ。
曇りでも、しっとりした雰囲気が楽しめて良いですが、雨だと歩くのが億劫になってしまうので、出来れば避けましょう。
雨でも楽しめるインドアの楽しみはほとんどありません。
教会やミュージアムがありますが、規模も大きくないので、それだけでは楽しみ半減してしまいます。
オススメのカフェ
駅から向かうと、町の入り口に建つ“Stadtbäckerei Rahn • Mainzer Tor”。
ひっきりなしにお客さんの出入りがある人気のベーカリーです。
カフェは内装が素敵すぎるので、ぜひ休憩がてら、こちらでスイーツを楽しんで。
ノスタルジックな内装も美味しいケーキも、店員さんたちのホスピタリティもどれをとっても最高でした。
アルスフェルトの見どころは?
- マルクト広場
- 市庁舎
- ヴァルプルギス教会
旧市街のどこを歩いても、どこを見ても歴史ある建物で溢れているアルスフェルトですが、目立って素晴らしい、見ておかなきゃ損!なところです。
マルクト広場
アルスフェルトの中心にしてハイライトのマルクト広場。
最も目を引く市庁舎を正面に、ぐるりと木組みの建物が取り囲んでいます。
市庁舎の前では噴水が出て、子どもたちが遊ぶ姿が絵になる!
あまり観光地化されていない町だからか、広場に観光客向けのお店はあまり多くありませんでした。
お土産屋さんを覗く楽しみはこの町では難しそう。
市庁舎
アルスフェルトと言ったらこの建物!。
とんがり屋根と木組みの壁はまさにアルスフェルトの代名詞です。
残念ながら、内部の見学はできませんでしたが、とても貴重な建物を観察してまいりました。
その横には石造りのワインハウスと呼ばれる、現在の市庁舎。
こちらも十分に絵になります。
ワインハウスの裏の広場にはガチョウ飼いの娘がてっぺんに乗った噴水があります。
赤い小さな帽子を頭にのせたその姿から、赤ずきんちゃんと呼ばれることも。
あ、写真ですか?工事中で、出会えなかったんですよ…。
ヴァルプルギス教会
町のどこを歩いていても家々の間から見える教会の塔。
これに登れたらきっと町を見下ろす絶景を堪能できるのでしょうが、登れません。残念。
ヴァルプルギス教会は13世紀後半に最初の建設が始まったとされています。
教会の内部は見学できます。
レオンハルトの塔
その昔は多数あったらしい塔。今はここだけが残っています。
塔の1番上にはコウノトリの巣が。
さいごに。
日本人観光客はおろか、ドイツ人の観光客も少ないアルスフェルト。
フランクフルトから往復4時間ほどかかってしまうので、ちょっと行くのは大変でしたが、かわいい町並みを独り占めする気分でお散歩出来て、とっても楽しかった!
ぜひぜひ今度のドイツ旅行の行先候補に入れてみてくださいね~。