イタリア北部の内陸都市ボローニャ。
スパゲティのボロネーゼでその名を知っている人は多いんじゃないでしょうか?
この街には、美味しいものがいっぱいあるし、歴史オタクには楽しい街だし、イタリアらしく芸術鑑賞が充実した街でもありました。
とってもオススメの街なので、紹介させてください!
ボローニャの特徴と魅力
ボローニャは、ヨーロッパ最古の大学であるボローニャ大学を擁する大学都市です。
長い歴史の中で、文化や学問の中心として重要な役割を果たしてきました。
このポルチコが、ボローニャ独特の雰囲気を作り出していて、世界遺産にも登録されています。
街中にある歩道の頭上がこの美しさですよ?
まるで美術館ですよね。
大きな街なので、治安が悪い場所があります。
私は治安面に不安があったので、夜暗くなってから出歩くのはやめておきました。
ボローニャの主な観光スポット
観光に出発する前に観光案内所に立ち寄りましょう。
無料のMAPをもらえます。
今回紹介するスポットを上手に周るモデルコースも書かれているので、便利。
ボローニャ旧大学
11世紀後半に設立されたボローニャ大学。
過去にボローニャ大学として使われてきたこのアルキジンナジオ館は、今は主に図書館となっています。
ここはボローニャの観光スポットの中で、特にオススメです。
無料で入れる回廊部分だけでも、ため息が出るほど美しい建物です。
回廊と左右の階段は無料で見学できるので、ここだけでもいいので、絶対行ってください!
2階の回廊奥には有料で入れる、解剖劇場と図書館があります。
解剖劇場
かつて、解剖学の授業が行われていた解剖劇場は、歴史的な価値と同時に美術的な価値があります。
過去の学生たちが座り、解剖を見学したであろう椅子に座ることもできます。
内部はオール木製で、茶色の世界に解剖台のみが白い大理石。 天井には星座を表す像が下の私たちを見ています。
当時の学生気分で解剖台を取り囲むベンチに着席。
何百年も前の学生さんたちと同じ景色を見ていると思ったら、感無量です。
スターバト=マーテルの広間
図書館の閲覧室として使われていたというホール。
ロッシーニのオペラ、『スターバト=マーテル』が初めて国内公演されたことを記念する名前だそう。
図書館には入れませんが、古文書のような古くて、価値がありそうな本が並ぶ書庫をのぞくことができました。
ボローニャの斜塔(アシネッリの塔、ガリゼンダの塔)
中世には100を超える塔があったというボローニャ。
今でも20本の塔が残っています。
その中で一番高いのが、アシネッリの塔。
498段もの階段をぐるぐるぐるぐる登って、ボローニャの街を見下ろすことができます。
360度見回すことができる展望台はほかに遮るものがなくて、最高に見晴らしが良いです。
アックルシオ宮殿
街の中心、マッジョーレ広場の一角にある市庁舎や図書館が入った建物群です。
隣接するサラボルサ図書館は無料で入場可能。
優美なアールヌーボー様式の屋根の下には、街の考古学的遺跡をガラス床からのぞくことができます。
朝市(Quadrilatero地区)
美食の街ボローニャらしい、美味しそうな食材がいっぱいの朝市が立ちます。
旧市街の細い路地に、八百屋さんや魚屋さんが、新鮮な食材を店の前いっぱいに広げます。
午前中だけのこの「市場通り」はとっても活気があって、見ているだけで楽しくて、元気になれます。
夕方、この通りにはバーや飲み屋が開店して、すっかり雰囲気が変わります。
どちらの時間も美味しいものが見つかる、楽しい一角なので、ぜひ立ち寄ってみて!
小ベネチア
ボローニャに水のイメージはあまりありませんが、小ベネチアと呼ばれる区画をのぞける窓があります。
駅から旧市街へ向かう途中にあるので、寄ってみてもいいかもしれません。
興味がある人は観光案内所でもらえるMAPを確認してみてください。
中心部だけで10館以上あるようです。
ボローニャのたくさんの教会
ボローニャには教会がいっぱいあります。
「教会なんてどこも似たようなものでしょう?」と、思いましたか?
特徴的で、面白い教会をいくつかピックアップして紹介するので、興味があるところに行ってみてください。
サン=ドメニコ教会
教会の内部にはいくつかの礼拝堂があって、どこも装飾が華美。
まるで、美術館。
礼拝堂の一つ(右手真ん中あたり)が聖ドメニコのお墓。
お墓を守る彫像のうち、3つがミケランジェロ作です。
確かに、他の彫像よりも肉感的で布の表現が自然かな?
小さい彫像ですし、あまり主張されていないので、うっかりすると見落としてしまいそう。
お気をつけて!
ミケランジェロ以外も装飾や祭壇画など見所の多い教会です。
聖ステファノ聖堂
広場の奥にあるこじんまりとした教会。
ここ、実はすっごく面白い造りになっているんです。
小さな教会が計7つ、くっついてできている教会群なんです。
小さな教会が計7つ、くっついてできている教会群なんです。
しかも、建設時期はバラバラ。通路、扉、門を通るごとに全然雰囲気が違って、面白いです。
一つ一つの教会は小さいけれど、興味深く見学しました。
一番奥には、無料の美術館が併設されていて、宗教美術を見学できます。
また、ブックストア兼土産屋ではオーガニックの化粧品も扱っていて、お土産によさそう。
入口をくぐったら、全然違う教会に繋がっているなんて、面白いですよね。
サン=ペトローニオ聖堂
マッジョーレ広場に面した、ボローニャで一番大きな教会です。
正面のファサードが下半分だけ綺麗なのは、この大聖堂がいまだに未完成だから。
上まで綺麗になることは、きっとこの先もないのでしょう。
中は、天井がとても高くて、開放感があります。立派な彫像がたくさんあって、とても荘厳な雰囲気。
身廊には22の礼拝堂があり、どの礼拝堂もそれぞれ雰囲気が違って面白いですよ。
東方三博士の礼拝堂の前だけ入場料が必要です。
- 世界一大きな日時計
- パノラマテラス
巨大な日時計は、小さな窓の光でできています。
教会の壁に開けられた、3㎝に満たない穴を通った光が落ちる場所で、時間を知ることができます。
床には子午線が引かれていて、正午には線と光が正確に交わるのだそう。
エレベーターでアクセスできるパノラマテラスから、ボローニャの街を俯瞰することができます。
ボローニャの展望スポットとして有名な斜塔は階段を利用しなければならないので、足が不自由な方は体力が不安な方は大聖堂のパノラマテラスをご利用ください。
入口で軍人さんが見張っていますが、すんなり通してもらえるので、ご安心を。
サンタ=マリア=デッラ=ヴィータ教会
無料で入れる小さな教会。高い天井に天井画、たくさんの彫像…と、見所たくさん。
とはいえ、「こじんまりした、綺麗な教会」という印象ですが、ここの見どころは他にあります。
この像を見るには入場料がかかります。
テラコッタ色の像たち、あまりにも躍動感がありすぎませんか?
「キリストから爆風出てるやん」と突っ込みたくなります。
男性は眉を潜める程度なのに、なぜ、女性たちは顔芸してるのかしら。
ボローニャ大聖堂
ドゥオーモじゃないのに、超立派 主祭壇上部の絵と装飾なにあれ 各礼拝堂もどれもこれも凝っててすごいー テラコッタ像と同じ状況の像があった 全然臨場感がちがくてフフフ
ボローニャの名物
ボロネーゼ
ボローニャに行ったからには絶対食べて!
本場のボロネーゼは幅広パスタのタリアテッレを使うのが定番。
本当に、本当に絶品でした。
パルメザンチーズをたっぷりかけて、口に頬張れば、
お肉のジューシーさとパスタのモチモチ感、程よい塩加減にチーズの香り。
すべてがマッチして口いっぱいに幸せの味が拡がります。
トルテリーニ
スープに浮かべて食べるパスタのトルテリーニも名物の一つ。
ボロネーゼほどガツンとくる旨みはありませんが、ほっこり温かいコンソメスープとお肉が入ったパスタからあふれる肉の旨みが美味しいんですよねえ。
ハムとチーズ
美食の街、ボローニャには本当に多種多様な美味しいがあります。
特にお肉の加工品やチーズが豊富。
私はハムとチーズをはさんだサンドイッチをテイクアウトしてみました。
ハムやチーズのプレートをワインと楽しむのもオススメですよ。
ボローニャへの行き方
交通の要衝であるボローニャはどこの街からも、アクセス良好。
ミラノ、フィレンツェ、ヴェネツィアといった定番の観光地から鉄道でらくらく到着できます。
ヴェローナからのアクセスも便利なので、合わせて行ってほしいなぁ。
ボローニャに行くモデルコース
- ミラノ-ボローニャ-フィレンツェ(-ローマ)
- ヴェネツィア-ボローニャ-フィレンツェ(-ローマ)
- ミラノ-ボローニャ-ヴェネツィア
とにかく行きやすい場所なので、何とおりもモデルコースが作れちゃいます。
きっとボローニャを通りすぎるイタリア旅行をしたことがある人もたくさんいるはず。
勿体ない!行って!降り立って!
結論。ボローニャ観光はオススメ
実は、あまり期待せずに訪れたボローニャ。
それが、いい意味で期待を裏切られました!
美味しい、綺麗、面白い。たくさんの楽しいが詰まった街です。
1日の観光で充分に堪能できるというちょうどいい規模感も、旅行先にピッタリ。
駅周辺や、観光スポットから離れた人通りが少ない場所は、治安に不安を感じたので、そこは注意が必要です。
ホテルは街の中心部にとることをオススメします。
安全にボローニャ旅行を楽しんでくださいね!